群盲象を撫でる vs 群象盲を撫でる
群盲象を撫でるという諺があります。ことわざです。
視覚に障害を持つ人がたくさん集まってエレファントをさわさわなでても、全体像がつかめないので象という対象物をまったく把握できないというような意味合いです。
想像してみてください。
まんなかに象がいます。おとなしい象のほうがいいでしょう。アフリカゾウではなくてアジアゾウを思い浮かべてください。
マルミミゾウという選択肢があるのではないか!といきり立つ方もいるかもしれません。マルミミゾウはそれほど大きくないかもしれませんが、アジアゾウのように人に慣れるかどうかは不明です。
ですのでアジアゾウでお願いいたします。ドラえもんの「ゾウとおじさん」の回で、最後にロケットでインドに送られたのがアジアゾウです。
真ん中のゾウは、いきなり沢山の人に囲まれてさわさわ撫でられているので、たぶん気が動転しているでしょう。でも気が優しいアジアゾウなので、暴れたりはしません。ちょっと現状に驚いて、「どうしたらいいんだろう」と戸惑っているはずです。
この図式を逆転してみましょう。
まんなかに視覚に障害を持つ人がいらっしゃいます。たくさんのアジアゾウがその人を取り囲んで、さわさわ撫でています。
ゾウが人を撫でる場合は鼻を使うことが想定されます。それぞれのゾウが、視覚に障害を持つ方の体を鼻の先でさわさわ撫でています。
視覚に障害を持つ方はゾウの姿を目で確認できません。触覚、つまり触られている感覚でしか判断できません。
それでも「人間の手じゃないよな」「なめられているわけでもない」「毛が生えている様子はそれほどない」「ときおり空気が吹き付けられたりする」「なんとなく草食動物の匂いがする」
と言った情報から、「もしかしたらゾウ?」という結論に達するのかもしれません。
得られる情報は少なくありません。いろいろなインフォメーションが得られていることは確か。にもかかわらず、ちょっとよくわからない感覚なので、断言はできないんだけれど、可能性として一番高いものを挙げるとするなら……?
という意味合いの諺(新作)です。「群象盲を撫でる」です。
あとでビジュアルイメージを追加しようと思います。ビジュアルイメージを追加する前に、この思いが消えてはいけない!と思ってテキストオンリーでまず投稿します。