PKM(パーソナルナレッジマネジメント)って何ですか
PKMとは、パーソナル・ナレッジ・マネジメントの略である。日本語にしたら個人情報管理だ。でもそういう、情報流出してクオカードが送られてくるような話ではなくて、ここでいう個人情報とは、名前と電話番号とメアドと住所、という組み合わせではなくて、以下のようなものである。
- 思いついたメモ、アイデア
- ウェブクリップ
- やることリスト
- 個人的な予定
PIMという言葉があった時代
かつて、PIMという言葉があった。パーソナル・インフォメーション・マネジメントである。90年代後半からゼロ年代前半くらいに注目されたキーワードで、ここでいうパーソナル・インフォメーションとは、
- 連絡先(Contacts)
- やることリスト(TODO)
- 予定(Calendar)
- メモ(Memo)
である。
かつてPalmというPDA(パーソナル・デジタル・アシスタント)があった。Palmは、上記のような情報をマネジメントするデバイスとして定義されていた。
Palmにはハードウェアボタンが4つあった。初期のアンドロイド端末はボタンが3つあって、左から「戻る」「ホーム」「コンテキスト」みたいな感じだったと思うが、Palmの場合は、連絡先、TODOリスト、予定、メモの4つだった。
ちょうど就職してなんとか自分で自分の仕事を回せるようになったときに、ちょうどPalmが日本に入ってきた。ビジネスにも使える、というプロモーションも行われていた。自分で実機を触ったときに、気がついたことがある。
あ、ビジネスで必要な情報って、この4つなんだ。
4つという数字には、もしかしたら別の意味があったのかもしれない。「ビジネスに必要な情報って、要するにこの4つですよね〜」という意味ではなく、「ほんとうは8個つけたいけれどスペース的に4つしかつけられないんじゃ!」という意味だったのかもしれないし、「なんか4つって上が言っているんで、こんな感じにしてみました。もう帰ってもいいですか?」というニュアンスだったのかもしれない。
仕事で必要な4種類の情報
でも20代の私は、4つのボタンを見てスッキリしたのである。仕事で必要な情報って、この4つなんだ。
連絡先、これは確かに重要。電話しようと思ったけれど番号がわからなくて名刺入れやらノートを探しまくって1時間経過、はい昼休みというのは90年代のオフィスでよく見られた光景である。
TODOリスト。やることリストだ。電話する、企画書を書く、誰かにお願いする。社会人の社会人ライフは細かく分割していくとTODOリストになる。これは間違いない。
予定表。いつ何をするか。だいたい月末に給料が振り込まれるということになっているサラリーマンにとって、反対にいつまでに何をするか、いつどこで誰と何をするかをちゃんと把握しておくことは非常に重要である。なぜかということ、これができないと給料日に自分の給料を請求できなくなってしまうからだ。
そしてメモ。なんでも受け入れる懐の深いメモ。電車から降りたときに思いついてしまった、どう考えても実現しなさそうだけれど仲の良いあの先輩には一言言っておきたい、そんな内容を地下鉄駅のホームでどう扱うか、という問題に解を与えてくれたのがPalmのメモボタンだ。あとは何回耳にしても覚えられないビジネス用語の解説とかも、メモに残しておくと役に立つ。このオピニオン、まじでアグリーなんだけど。あとでディスカッションしましょう。すいません、ファイブミニッツでアジャイルしてきますんで、アポとリスケとルリカケスお願いしますルリカケスどこ!?どこにいる?
で、いまは連絡先はメーラーとか電話アプリから直接呼び出せるようになったので前面に出ることがなくなった。空いた席をSNSと乗換案内と地図アプリとメッセンジャーとカカクコムとかによる熾烈な争いを勝ち残って、ウェブクリップが暫定王者についているのが2021年。知らんけど。
2021年5月12日追記
で、こういう情報をどうやって整理して活用していこうかと考えて、これまでいろいろなアプリを使ってきました。それぞれのレビューをまとめてお届けしようと思います。という内容の記事を書こうと思っていて、最後のパートを書き忘れていたので、一体なんのための記事なのかわからなかった。自分でもわからなくなっていてかろうじて思い出しました。